三八地区ボランティアネットワーク研修会(田子町)

平成29年2月5日、田子町中央公民館で「三八の地域づくり『地域おこし・住民おこし』セミナーin田子町」を開催。

三八地域で先駆的に地域活動に取り組んでいる実践事例紹介&パネルディスカッションの2部構成で行われました。

事例紹介の一人目は、南部町から名久井岳トレイルフェスティバル実行委員会の事務局長の後藤欣司氏。大学卒業
後、東京で3年弱働き、震災等を機にUターンで南部町に戻ったという後藤氏。2014年から地域資源の名久井岳を活
かしたイベント「名久井岳トレイルランニング」開催を中心に事例紹介。トレイルランニングという限られたものだけでな
く、さらに多くの方に参加してもらえるイベントを目指し、「トレイルフェスティバル」として今後さらに魅力アップさせてい
き、地域の宝である名久井岳をより身近に感じてもらえるようにと思いを話されました。


続いて、新郷村から新郷村埋蔵金伝説発掘探検隊の隊長代行の平葭健悦氏。
2009年にキリストの墓や大石神ピラミッドがある新郷村の埋もれた財宝を見つけ出し、新郷村を宝の眠る地として有名
にしようと同団体を発足。新郷村の人口の約1%をしめる会員とともに、新郷村の魅力ある宝を探し続け、ツアー企画
などもプロデュース、キリストの里公園隣に直売所「キリストっぷ」を開店するなど活動を紹介されました。新郷村のCM
制作にも取り組み、ふるさと自慢わがまちCM大賞(青森朝日放送)で大賞を受賞した作品映像を発表し、会場を沸か
していました。
3人目の事例紹介は、八戸市から「なんか楽しそう」を作り出す市民集団まちぐみ組長の山本耕一郎氏。2011年に八
戸市に移住されたTターン者だという山本氏。



コミュニティアーティストである山本氏は地域をアートで盛り上げようと、まちのひとたちの噂が書かれたフキダシを商店
街などに貼り出す「うわさプロジェクト」や小学生と一緒にまちに住む人たちの記念日が書かれたカレンダーを作る「ま
ちカレ」、自身が住む地域では自宅を開放し、様々な人が月替わりでマスターを務め得意料理を振る舞う「barスマモ
リ」など、八戸を拠点に全国で地域と深く関わるプロジェクトを展開。2014年から八戸市中心街で同団体を発足し、まち
ぐみによる「まちぐるみ」の活動を紹介されました。
4人目は田子町地域おこし協力隊として2014年から田子町に移住し、活動する筒崎靖史氏。
宮城県生まれの筒崎氏は、農業の魅力で田子町を選んだとして、現在協力隊として勤務しながら、えごま栽培やにん
にく栽培を学び、将来就農をして、田子町に定住したいと話されました。地域と深く関わっていこうと地元町内会の役員
や消防団などに積極的に所属し、地元の方から愛称で呼ばれるほどに。きっかけは国の事業での協力隊としての勤務
から、今後は定住して田子町民として地域の魅力を発信していきたいと力強く語っていました。
(セミナー1部:事例紹介より)



第2部は、事例発表者が引き続きパネリストとなってのパネルディスカッション。
トークワードを会場から引き出しながら、4名がテーマごとに語り合いました。
ワード@「移住・定住」
地域おこし協力隊として宮城県から田子町へ移住した筒崎氏は「都会に地域のファンを増やすことが大事。田子町を
選んだのは農業。この地域の農業はこの地域にしかない魅力がある。その魅力ファンになれば移住、定住につなが
る」
まちぐみの山本氏は「移住してよかった、と思うこと。思える地域にすること。それが定住につながる。仕事がないから
難しいと言われるが、仕事をつくること=起業も大事。地域で成り立つ仕事をしたり、地域にいながら新しい仕事を全国
相手に行ったりと方法次第で地域で定住できるはず」
新郷村の平葭氏は「新郷村は移住者向けの新築物件など行政が移住促進に力を入れている。移住したあとは、自分
たちのように宝探しをしている、おもしろそう、楽しそうと定住したくなるような地域にしていければと思う」
トレイルフェスティバル実行委員会の後藤氏は「学生と交流している中で、もうTターン、Uターンは若い世代には古
い。2拠点居住など新たな居住スタイルができ始めていて、それに地域も対応していければ」
ワードA「人口減少・少子化」
「少子化という問題は、社会状況の変化でそうなったもの。問題解決はそう簡単なことではないが、若者の移住で少し
は改善できることも」
「移住・定住によって人口をならすことも必要。休みがないと子どもたちから声があることから、忙しすぎる世の中も原
因のひとつかも。時には、休める社会が必要なのでは」
「世の中がもう少し寛容になること。寛容さが足りないと子育ても移住もしづらい」
ワードB「ボランティア」
「人それぞれが使う言葉で、いろいろなボランティアがあっていい」
「趣味ややりたいことを活動にすること。災害ボランティアのイメージが高いが、日常的な活動もボランティアも言い方次
第で、活動としては同じこと」
「ボランティア=感謝されて「やってよかった」と思える活動」
ワードC「仲間づくり・ネットワーク」
「インターネット社会だからこそ、大いに活用すべき。インターネット上のつながりをリアルにすることで、おもしろいこと
が実現する」
「人を巻き込むことが得意な人、上手な人とつながること」
「人を活かし、活かされが組織で大切なこと。それぞれができることでつながっていく仲間がいろいろなことを可能にして
いくのでは」
「メディアに出たり、話題づくり、口コミ。楽しさやおもしろさを情報として提供していくことが大事」
など、様々なワードでパネリスト4名それぞれの経験や実践から語られました。
(第2部パネルディスカッションから抜粋)




次回、平成29年度は、新郷村で開催です。


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